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咳による肋骨疲労骨折(Q&A)病気と健康HOME
2019.04.06
咳による肋骨疲労骨折(Q&A)
  • 胸郭
  • 外傷
  • 骨折

【質問】
1ヵ月半前に風邪をひいてずっと咳をしていたところ、約2週間前から右下の側胸部が痛くなりました。
くしゃみや咳、少し早く歩いたりしても痛みがあり、1週間前に病院でレントゲンを撮りました。骨には異常はないとのことです。その後1週間たっていますが、痛みがひかず、常に痛みと圧迫感があります。
このままじっとしていればよくなるのでしょうか?(30歳代 女性)

【回答】
経過と病状から「肋骨の疲労骨折」の可能性が高いと思います。
肋骨は、長さ20~50センチの彎曲した骨です。彎曲しているため骨折などの病変がX線写真にうまく写らないことがあります。また肋骨のX線写真を撮ると、肺が写ります。肺には空気が入っていて気管支があり肋骨と重なるために、病変があってもうまく写らず、骨折が確認されないことがあります。


咳による疲労骨折が治るためには、まず咳やくしゃみが完全に治っていることが重要です。ひどい咳でなくとも咳がときどき出ていると、なかなか痛みがなくなりません。
咳が止まっていれば、咳が止まってから1~1ヵ月半で痛みはなくなります。

 

咳をするたびに肋骨に痛みがあり、同部に圧痛がある場合は、レントゲン写真に骨折が認められなくても、疲労骨折の前駆状態と診断します。疲労骨折に準じた治療を行います。

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